市販歯磨剤は、ISO11609「歯磨剤の物性と安全性」に関する国際規格(1994)において、歯磨剤として許容される研磨力の上限値250以下でした。研磨力が高いほどステイン除去力は高くなる傾向がありますが、ステイン除去力は研磨力だけでなく、研磨剤の種類、研磨剤粒子の表面形状や大きさ、および歯磨剤に配合されている他の成分に影響されると説明されています。
実験【Wülknitz, P.:Cleaning power and abrasivity of European toothpastes. Adv. Dent. Res. 11:576, 1997.】
Wülknitzは、市販歯磨剤41種類の研磨力とステイン除去力を測定した。牛前歯に人工的に作成したステインを各種市販歯磨剤を用いて、ブラッシングマシーンによりブラッシングし、ピロリン酸カルシウムを対照した時の歯表面の色彩学的明度の比をステイン除去力とした。